「腎」について

最近若い頃と違って

随分と無理ができない身体になってきました。

 

多聞先生
多聞先生

それ、「腎」が弱ってきたのかも知れません!

東洋医学では、世の中のすべての事象は、木・火・土・金・水という5つの要素で説明される、という五行の考え方で成り立っています。

「五行」によって自然界を分類したとき、わかりやすく示したものがと「五行表」「色体表」(下の図)です。

詳しくは以前の記事をどうぞ!
↓↓↓

陰陽五行説って何か知ってますか?

 

「腎」が弱るとどうなるの?

さて、「腎」です。
「腎」は、五行でいうと「水」です。
「腎」は、西洋医学的には、腎臓としての臓器のことを言います。
血液を濾過して尿を作る機能も含んで話されます。
東洋医学では、それ以外に多くの働きを持っています。

腎の柱をチェック

腎の柱にトラブルが起こると次のような症状が出やすくなります。

□  疲れやすい
□  歯が弱い・グラグラする
□  体がだるく力がない
□  骨がもろい
□  免疫力が弱い
□  頻尿になりやすい
□  カラダが冷えやすい
□  夜間に何回もトイレに起きる
□  顔色が黒い(どす黒い)
□  残尿感がある
□  髪の毛が抜けやすい
□  膀胱炎になりやすい
□  白髪が多い
□  尿が出にくい・尿がもれる(排尿不順)
□  耳が聞こえにくい
□  精力の減退
□  耳鳴りがする
□  性機能の低下(不妊症)
□  物忘れしやすい
□  成長発育が遅い
□  息が吸いにくい
□  恐がりやすい
□  腰が弱い・だるい・腰痛
□  寒さに弱い
□  脚や膝が弱い・膝が痛い
□  冬に体調をくずしやすい

 

東洋医学の「腎」は、成長、発育、生殖に関する働きを生涯にわたって左右するとても重要な生命の源と考えられています。
その他の五行でいうところの「心」も「脾」も「肺」も「肝」も弱いのはもちろんダメですが、強いのもよくありません。
ですが「腎」だけは、生涯通してどれだけ強くしても大丈夫とされています。
それほどに「腎」の機能は重要なのです。

この「腎」の調節によって、幼児期から思春期・壮年期への成長や機能の発達が促されます。
「腎」は、性機能や排卵・月経などの生殖機能と関係が深いほか、骨の発育や維持、歯・髪などとも深く関わっています。
やがて「腎」の勢いの衰えとともに、老年期に移行します。
幼児期頃には、髪も少なく歯が生えていないのが、 「腎」の充実と共に生えそろってきて、加齢よる「腎」の衰えと共にまた抜けてくるのです。

骨でも、老年期になると「腎」が衰え、骨粗鬆症になります。
骨粗鬆症にならないためには、「腎」の勢いを温存するようにするとよい、とされています。
「腎」は、背筋や腰の筋肉、下半身の力と関係しているので、老年期になると、「腎」の衰えと共に腰が曲がったり、足腰が弱くなります。
排尿異常や夜間尿なども「腎」の機能と関係します。

「腎」を温存するためには、睡眠不足、過労や精神の酷使など、体に苛酷な状況を作らないことが重要です。
早い時期からの性行為や過度の性行為を避けることが大切とされています。

 

多聞先生
多聞先生

江戸の学者の貝原益軒は、

精気を漏らせば、大いに元気を費やすので、

男性は40歳を過ぎたら、「接して漏らさず」と言って、

性行為をしてもなるべく射精しないようにと言っていたそうです。

 

五臓は、単独で考えるだけなく、それぞれの相互関係を理解して、診断します。
治療もそうです。

 

五行の物差しでの5本柱をみることで、下記のような、あなたのカラダの「傾向」(体質)が分かります。
・どのようなトラブルが起こりやすいのか
・どの部分に症状が出やすいのか
・どのような影響に弱いのか
・どのような食べものが合っているのか

まとめ

「腎」は「水」を司ります。
「腎」は、西洋医学的には、腎臓としての臓器のことですが、
東洋医学的にはそれだけではありません。

五臓の中で「腎」だけは強くすればするほどいいと言われています。
その他では…

・生命力を貯蔵する役割
・生殖や成長発育、老化をコントロールする役割
・水分代謝を調節する役割
・腎臓や膀胱だけでなく、
脳や骨、骨髄、耳、泌尿生殖器、肛門、毛髪、唾なども分類されます。

 

多聞先生
多聞先生

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