「水」は変わり者

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多聞先生
多聞先生

「水」って変人なんです!

先生、どういうことですか?

「水」は「精」を司る

東洋医学では、「水」は「精」を司る、と言います。

「精」に「神」を合わせると「精神」となるように、「精」は物質の次元では、霊的なエネルギーとも言われています。
「霊」という言葉が出てくるだけで、西洋医学的には怪訝そうな顔をされるのがオチですが、「水」はその役割を「見えている世界」には置いてはいないのです。

 

多聞先生
多聞先生

こう言ってしまったら

もうわからない世界の話になってしまいますよね。

東洋医学的に、五臓五腑は、それぞれ働くのに適した時間があります。
どれも太陽が出ている時間です。
だけど、「水」だけは夜なんですよね。

他は起きている時間が活動期なのですが、「水」だけは寝ている時間に本領を発揮します。

人の見えない「夜」に活動する、というところを見ても「見えないところ」です。

腎と「水」

普通に「腎臓」と言うと「オシッコを作るところ」ですよね。

西洋医学では、どうやって血液をろ過して、オシッコを作るか、という腎臓の働きに注目されますが、東洋医学のいう「腎」は単なるオシッコ製造器ではありません。

その役割も含まれますが、むしろ見えない世界の役割の方が大きいです。

「精」を司る、というところです。
腎不全を患われた患者さんは、人工透析が必要だったりもします。
腎臓移植をすれば、透析も必要がなくなるのですが、自我の霊的感覚に関わるのもこの「腎」だと言われていいます。

ビタミン・ミネラル・ホルモン・酵素などの生理的な代謝活動を補助する物質を西洋医学では「生理活性物質」と言いますが、これらの働きで身体は無理に気張ることなく、副交感神経優位のゆったりした時間を僕たちに与えてくれ、外敵から身を守る免疫力も維持することができます。

こうした流れを東洋医学では「作強」と呼んでいます。

結果、僕らの身体に「健康」がみなぎります。
これが「元気」ですよね。
こうして、言葉は再び「気」に回帰します。

膀胱と「水」

しっかりと「腎」を補佐するのが膀胱の働きです。

東洋医学で気の流れを扱う、経絡理論では「膀胱経」が背中全体を頭の先から足の先まで貫きます。
膀胱は普通、腎臓から送られてきたオシッコを一時的に溜める袋です。

「口を大きく開けば液体は吸えない。口を出してすぼめてチューブをくわえれば欲しいだけの液体を吸うことができる。人体でこの構造を持っているのは、膀胱、頭、子宮だけ」

ヒポクラテスはこのように言って、膀胱の姿は単に溜めているのではなく、引き寄せているのだと言いました。
単に溜めるのと、わざわざ吸い込んでいるのとでは、意味が全く変わります。

「水」を五志(五行の感情での象徴)で言うと「恐れ」です。

恐怖の感情は「腎」の持つ自我意識を痛めやすいと言われています。

神仏に用いる「畏れ」も同じようにおそれと読みます。こちらも同じように
単に恐怖におののくのではなく、人智を超えたものとして畏れ敬うのです。

健康面では「寝ている時に本領発揮」するので、睡眠が腎の健康にとても意味を持ちます。

色は「黒」です。
体内の黒の色素としてメラニン色素がありますが、もとはメラトニンというホルモンから来ています。
これも寝ている時に活発になって、昼間はセロトニンが活性化して私たちを元気にするのです。
でも、メラトニンが足りないと段々身体の色が黒くなります。

腎臓病は顔色を黒くしていきます。
軽度だと目にクマができてきます。
もともと黒色は太陽光線を吸収するので、太陽の熱を受けることでセロトニンを活発にして、夜はメラトニンを活性化するようになっています。

方位で言えば「北」です。
北の持つ暗く冷たいイメージはまさに「水」です。
同時に神の居る場所でもあり、例えば神社の社殿も向かって北に位置することが多いですし、「お守り」も家の北側の壁に南向きに貼ります。

余談ですが、神の体現とされた天皇も必ず民衆の北側に立ちます。
一般参賀の時も北から南に居る人々に手を振られている、ということをどのくらいの方が知っているのでしょうか?

 

多聞先生
多聞先生

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