白内障は歳を取ると
誰でもなる病気です。
そして、治ります!
東洋医学による鍼灸治療
内障とは、瞳孔内の水晶体の混濁による視力低下を指し、はなはだしければ失明に至ります。内部から視力を障害するので内障といい、老人に多くみられますが、先天的なものや外傷性のものもあります。
内障の名称は《秘伝眼科竜木論》(中国・宋代編)という書物にみられます。
白内障は、5つに分類されます。
脾虚の内障は、疲労・飲食不節などにより脾気虚となり、気の昇降が失調して清陽が瞳孔を充養することができなくなったために発生します。特徴は、ものがぼんやりと見え、物を注視すると眼がだるく痛み、顔色が白い、倦怠感、息切れ、物を言うのがおっくう、などの症状を伴うことです。
陰虚の内障は、高齢による衰弱・房労過度などで、陰液が消耗して目を充養できなくなったために発生します。
特徴は、初期は目がかすみ黒いものが空中に漂っているように見え、ついでものが二重に見え、頭のふらつき、耳鳴り、腰や膝がだるく無力などの肝腎陰虚の症状がみられることです。
心労・辛辣なものや熱いものの過食・激怒・憂鬱などにより、肝火・心火が生じて神火を蒸灼し、瞳孔内の水晶体を混濁させます。特徴は、目がかすんで眼前に蠅が飛んでいるように見え、しだいに失明に至り、口が苦い・咽が乾く・いらいら・不眠などの心肝火旺の症候を伴うことです。
白内障とは
白内障とは、目の中のレンズ(水晶体)が濁る病気です。目の中のレンズが濁ることにより、視力が低下して以下のような症状がでます。
霞んで見える。明るいところへ出るとまぶしく見にくい。どんなに調整しても眼鏡があわない。ぼやけて二重・三重に見える。
※濁りの程度や性状により、症状には個人差があります
白内障だけでは痛みや異物感・充血などがでることはありません。
白内障は水晶体内のαクリスタリン蛋白変性に伴う不溶性蛋白増加によりおこるとされています。
白内障で最も多いのは加齢に伴う加齢性白内障です。60歳代で70%、70歳代で90%、80歳以上になるとほぼ100%の人に白内障による視力低下が認められます。
目の外傷、アトピー性皮膚炎、糖尿病、栄養失調などでは若いうちからの発症が多いことが知られています。その他にも遺伝、放射線や赤外線照射、ステロイド剤・抗精神病薬などの副作用、ブドウ膜炎などの目の病気よる続発性白内障、網膜剥離や硝子体手術、緑内障手術のあとなどにも進行しやすい傾向があります。
生まれつきに水晶体の濁りのある先天性白内障の場合もあります。
西洋医学での治療
いったん白内障が進行して水晶体が混濁すると薬などで元の透明性を回復することはできません。したがって、白内障が進行した場合は手術以外に視力を回復する手段はありません。
白内障が軽度で、あまり視力に影響のない場合は点眼薬や内服薬による進行予防をおこないます。手術を選択する場合、白内障手術は水晶体の濁りを取り除き、人工の水晶体(眼内レンズ)を移植する手術を行います。
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